葉酸は知られているように緑茶やほうれん草などに含まれているビタミンB群の一種です。厚生労働省では妊婦さんに摂取を推奨しています。
この葉酸がアルツハイマー型認知症の予防効果に期待されています。アルツハイマー病は脳にタンパク質の「ベータアミロイド」が蓄積することが原因の1つであると言われています。葉酸はベータアミロイドの元となる遺伝子が現れるのを抑える働きが認められています。しかも「ホモシステイン」という脳の血管や神経細胞に悪影響のある悪玉アミノ酸を減らす働きがわかっています。
葉酸の認知症予防効果の参考資料
一つは、2005年にアメリカから報告されたもので、高齢者321人を対象に、3年間にわたって葉酸の摂取量を調査。試験開始時と3年後に認知機能テストを実施したところ、葉酸の摂取量が339以下の人はテストの結果が低下したが、523以上の人はむしろ良くなっていた。
最近、緑茶が認知症予防に話題を呼んでいるのもうなずけますね。葉酸は脳の血管に良い効果を期待できることからアルツハイマー型認知症だけではなく脳血管型認知症の予防も期待できそうです。
高齢になるほど緑茶を飲んでも葉酸は吸収率が低くなるそうなので意識して多く緑茶を飲むくらいで良いそうです。
悪玉アミノ酸
アミノ酸にも善玉と悪玉があるんですね。調べてみたところ「ホモシステイン」のことだそうです。聞きなれないですがこの「ホモシステイン」というアミノ酸の一種が多いと血管の中で粥状効硬化(なんとなくわかる気がします。ネバネバ状態ですかね)で血栓や動脈硬化の原因にもなるそうです。
葉酸が多く含まれる食べ物
野菜やレバーに多く含まれ、特に鳥、牛のレバーには多く含まれています。野菜では枝豆や芽キャベツ、パセリなどに多く含まれています。また、
普段、ご飯のお供でよく食べられる「のり」にも多く踏まれています。
飲み物では
日本茶に葉酸が多く含まれていて、特に抹茶が普通の緑茶の数倍も多く含まれています。
※参考 100gあたりに含まれる葉酸の含有量
鶏レバー 1300μg
牛レバー 1000μg
豚レバー 800μg
えだまめ 260μg
芽キャベツ 220μg
パセリ 220μg
うに 360μg
かずのこ 120 μg
抹茶 1200μg(100gあたりの含有量)
玉露 150μg(100gあたりの含有量)
焼き海苔 1900μg
味付けのり 1600μg
※一見すごく多いみたいですが、「のり」も100gあたりの含有量なので実際に食べるときは1食(1枚)で25μg前後が目安です。
成人の一日あたりの必要量
成人及び、50代~60代で200~240μgとされています。妊婦さんの場合はさらに+200~240μgが推奨されています。
海外の記事で○○が体に良いとか、アルツハイマー型認知症の予防効果があるとかありますが、なにかの成分、栄養素の必要量は慎重に考える必要があります。体質の問題だけではなく、体重の差でも必要摂取量というのは変わってきます。特に食べ合わせの問題もあり、ひたすら量を追うより不足分をアプリとかで補うくらいが良いと思います、葉酸の場合は和食に多く含まれているのが嬉しいですね。こうしてみると認知症予防にいかに和食が良いか改めてわかります。