60歳を過ぎた頃から急に物忘れがひどくなった。テレビを見ていて、出ている人の顔はわかるのに名前が思い出せない。外で挨拶を交わしたお隣の人の名前が思い出せない。トイレの電気を消し忘れカミさんにいつも怒られる。流し忘れて娘に怒られる。これ普通ですから。自分のことですけど。ボケの記憶障害と物忘れの違いを理解しておきましょう。
認知症初期の特徴
一番大きな違いは認知症は忘れた事自体を忘れており、物忘れは忘れた自覚があります。
年をとれば誰でも記憶力は落ちます。よくある質問で昨日の夜は何を食べましたか?というのがありますが思い出せなくてもそれほど心配ありません。では今朝の食事は何を食べたかわかりますか?それすら思い出せなくてもまあ、忘れっぽくなったでよいですが、食べた事自体が記憶に無いと問題です。何度も食事をとろうとします。身内の人に指摘されて二度目のご飯だとわかったら認知症の可能性が高いです。
もう一つの特徴は認知症は昔のことはよく覚えているが最近のことはどんどん忘れるというのがあります。
食事自体を忘れるほどひどくはないが、最近のことはよく忘れるという場合は初期のアルツハイマー病の症状の可能性があります。
日常生活での物忘れ
日常生活の中で、例えばトイレの流し忘れとか買い物に行ったら何を買いに来たのか忘れた。など記憶障害と物忘れの境目はあいまいです。そこで毎朝、今日は何日の何曜日と確認しましょう。すぐに思い出せるようなら大丈夫です。しかしどうしても思い出せなくなったらやはり認知症の初期症状を疑うべきです。その場合、身内に相談したり、物忘れ外来を訪れるなど早めに行動すれば認知症の進行を遅くできる率が増えます。