認知症の症状には大きくわけて「中核症状(記憶障害)と」「周辺症状(行動・心理障害)」があります。
目次
中核症状
脳の障害によるもので全ての認知症に共通するものです。
代表的なものはさっき食べた朝ごはんが記憶できずまた食べようとしたり、新しいことが記憶できない記憶障害があります。また、季節がわからなくなったり年齢が言えなくなったりもします。
- 記憶・学習能力が損なわれる
- 言語障害
- 注意力の障害
- 知覚機能の障害
- 運動機能の障害
- 社会的認知の障害
周辺症状
うつ状態とよく似た状態で突然塞ぎこんだり、普段はこなしていた行動が面倒でできなくなったりします。また、初老性うつ病の状態とよく似ているのですがお金を取られたという妄想に取りつかれたりします。周辺の人間関係に支障をきたすようになります。
行動では
- 徘徊
- 落ち着きがなくなる
- 大声で叫ぶ
心理状態では
- 妄想
- 幻覚
- 抑うつ
- 無関心
- 無気力
認知症の進行症状
認知症の進行の度合いによって3つに分けられます。
軽度認知症
無気力で表情に乏しく、何を聞いても無感動になる。同じ話の繰り返しが目立って多くなる。
中度認知症
今日の日付があやふやになる。料理の味付けがおかしくなる。また、簡単な計算もできなくなります。
重度認知症
食べたことを忘れる。直前のことが思い出せない。家族の関係や名前がわからなくなる。排尿や排便に失敗する。徘徊する。
上記は一般的な認知症の症状と言われるものですが実はタイプによって(アルツハイマー型と脳血管障害型)進行の度合いが違ってきます。
アルツハイマー病と脳血管障害型認知症の症状
アルツハイマーの場合は上記のような症状がゆるやかに進行していきます。そして最終的に重度の症状を見せるようになります。また、脳血管障害型の場合は段階的に進むと言われています。例えば脳卒中の発作の度に認知症の症状が軽度から中程度、そして重度へと進行していきます。
家族が注意すべきこと
初期の認知症の症状についてはあまり神経質になるとどれも該当している気がして家族も不安になります。認知症の予防を普段から心がけているのならもう少しはっきりした目安として母親の場合なら「料理の味付けがおかしくなる」というのが認知症の症状としては見逃せないものだと思います。
また、父親の場合は急に人と会わなくなりなにかしら予定のある日付が思い出せないというより予定自体を無かったものとするような行動、言動に注目しましょう。その他、出かけた先で出かけた理由がわからなくなったり、買い物に出かけて同じものを大量に購入したり、少しずつ日常生活に支障が出始めた時です。
※周辺症状で触れたように認知症とウツ病の症状はよく似ています。とてもではないですが家族や素人に認知症なのかうつ病なのか判断できるものではありません。うつ病であれば短期間に回復する場合もあります。(私の母親で経験済みです)家族で独断せず必ず専門家の意見を仰ぎましょう。